Jeffsuke is not a pen.

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アメリカの会社で三ヶ月仕事して必要だと思った英語力

Rebuild.fmを聴いてて、まだ友人のポストを見て、自分も思うところがあったので、書いてみる。 3ヶ月前からアメリカのスタートアップで働き始めたてなので参考になると思う。

まず働く上で必要な英語力って

  1. 仕事をする上で必要な能力
  2. 同僚との日常会話

の2つ。

面接に通って、仕事を手に入れる上で、英語力という意味では「1.仕事をする上で必要な能力」があれば問題ない。 実際に働く上で痛感したのは「2.同僚との日常会話」の不足。

英語の四技能

どのレベルになっても基本的には以下の能力のどれを集中して伸ばすかという話になる。

  • リーディング
  • リスニング
  • ライティング
  • スピーキング

1. 仕事をする上で必要な能力

これは、正確に物事を表現する能力を指している。具体的には、

  • 正しく喋っている人や、正しい書き言葉を理解する能力
  • ロジカルに物事を英語で正確に説明する能力
  • 技術力による文章理解

これはどれも書き言葉、つまりリーディング、ライティング能力が鍵となっている。

正しく喋っている人を理解する能力、ロジカルに物事を英語で正確に説明する能力

これは、学校でやるようなリスニングやリーディングを指している。ミーティングや面接という場面では、相手に伝えることを目的としているため、丁寧な言葉を用いた表現をする人が多い。また説得力をもたせるような知的な言い回しや、ロジカルな言い回しが多いため、書き言葉に近くなる。そのため、学校で学ぶような、リーディングやリスニング能力の強化で十分だったりするのだ。

つまり、書き言葉を鍛えること。技術書を英語で読んだり、技術ブログを英語で書いてみたり、さらにそれを添削してもらったり。論文を英語で読めて、自分の力で書けるのであれば、十分だと思っている(添削ほぼなしで書ける人は少ないだろう)。さらに、英語と日本語は文章構造が異なるため、英語のエッセイの書き方を勉強するのも必要だろう。また、議論文化が日本より強いので、ディカッションや、ディベート的な言い回しを使いこなせることも必須だろう。

リーディング、ライティング能力なので、リスニングはTOEFL iBTで20点あれば問題がないと思ってる。

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技術力による文章理解

とても当たり前なのだが、技術力を鍛えること。特にコンピューターサイエンス的な内容。アメリカ人は、自分の正当性を証明することが得意だ。そんな中で、なぜそうであるかを彼らと同じように表現できる日本人は少ないと思っている。

2. 同僚との日常会話

これはいつ必要になるかというと、職場で最大のパフォーマンスを出すためだ。具体的に必要な能力は

  • 砕けた頻出表現や、口語表現を知っていること
  • 正しい音を理解し、正しい音とリズムが再現できること

職場で同僚がぱっといった内容を理解したり、彼らと食事をしているときに関係を深めたり、気になる事をさらっと聞く上で役立つ。こちらは、主にリスニング、スピーキングだ。

砕けた頻出表現や、口語表現を知っていること

英語の口語は書き言葉と全く違う言い回しになることが多い。そのため、そういった訓練を受けていない日本人は、いかに口語的な表現を知っているかによって、日常会話のスムーズ度が変わってくるだろう。例えば、getという言葉。友達とカフェにいるときに、”I got this“と言えば俺が払うよってこと。日常会話は基本的に同じ内容のフレーズを使いまわして会話するので、型をいかに増やすかがキーとなってくる。 また、日常会話ではもちろん口語表現や文化的な表現知識も必要になる。例えば、「うちの卒業生はみんな"Frosted tip"だったよー」ってみんなで笑っていても、私にはさっぱりだったし、多くの日本人には恐らくさっぱりだろう(Frosted tipとは毛先だけブリーチして、ツンツンにした思春期的な髪型)。文化に基づいたこういった表現も鍵となる。

正しい音を理解し、正しい音とリズムが再現できること

個人的にこれは日常会話する上では最も大事だと思っている。職場で、ゴニョゴニョと誰かが言ったことを咄嗟に理解するのはとても難しい。音として慣れてないためだ。これを鍛えるには、耳と口を鍛える必要がある。発音ができる音は聞こえるようになる。

私は、フォニックスを学び、英語特有のリズムを学び、ドラマを徹底的に真似することで体に音を叩き込んだ。音をまずは知る(フォニックス)。日本語でいう「あ」とされる英語の音は3つある。これらは知らないと同じ音に聞こえて、文脈で判断するしかなくなる。

次に英語特有のリズムを学ぶ。私は以下の「American Accent Training」という本を使った。英語では、音がつながったり、場合によっては省略されたりする(地域にもよるのだが)。例えば、Mountainという単語をマウンヌーンと発音する人もいる。Sacramentoだったらサクラメンノーだったり。また、文章になると一定のリズムパターンがあり、知っているとリスニング能力が格段に向上する。

最後に、ドラマを用いた仮想練習をした。フレーズ量を増やし、音の練習をしたのだ。ドラマをディクテーションし、その内容を一人で演じる。私の場合、”How I met your mother”や、”The O.C.”なんかを見て真似したりしていた。また、通常のドラマは実際の日常会話ペースで話をしていないので、リアリティショー(テラスハウスとかがそう、私は"The Hills"というドラマでちょっと練習した)なんかを真似するのも手だ。

まとめ

私は、この7年位を日常会話能力向上に使ってきた(「1. 仕事をする上で必要な能力」のリファレンスが少ないのはそういうこと)。今では、仕事する上ではいかに業務を遂行できるかなので、日常会話能力なんてそこまで必要ではないと思っている。構造的で、ロジカルな文章を英語で書くのであればエンジニアは得意なのではないだろうか。周りの情報に惑わされず地に足の着いた語学力を身につけるのが最短経路だと思っている。